現場でECサイトのエンジニアに求められるもの

デジタルコンテンツが普及するとともに、インターネットショッピングサイトなどのECサイトも多く開発されている。当然ながらそれらのサイトを作成、管理するエンジニアがEC業界には必要とされている状態となっているが、プログラマーの延長でなれる職業かというと、決してそうではない。

プログラマーの仕事は、作動するプログラムの作成だが、EC業界で求められるのは利用されるサイトを作れるかどうかである。つまり、ECサイトとして、ただ単に動作させる目的だけであれば、文字のみのシンプルなサイトを作っても成り立つが、そういったサイトを日ごろから利用しようとするユーザーなど恐らく皆無だろう。多くの商品写真やわかりやすいイラストの掲載、詳しい説明やアクセス、検索のしやすいインターフェースなど、ちょっとした細かな気配りが売り上げに直結する可能性もある。技術さえあればECサイトのエンジニアとして作業することは可能かもしれないが、ユーザーとしての視点がなければ活躍していくのは難しいのである。EC業界の経験がない状態でも、日ごろから多くのECサイトを比較することで、どのようなECサイトなら売り上げが伸びるかを研究することも可能だ。

また実際にECサイトを利用した際、なぜこのサイトで商品を買うに至ったのか、どの点で購入を決めたのかなどを具体的に記録することも重要である。普段は何となく選んでいるようなサイトでも、このようになぜ利用するか具体的な理由が考えられれば、ECサイトのエンジニアでもその経験を生かせるだろう。